猫のいる風景
空き地に、陽の落ちる頃の空き地に
まだ影が遊んでいる。

「ゆうちゃんが　おによー」
「にげろー！」
数人の影が遊んでいる空き地に大きな影がやってきた。
「まこちゃん　ごはんよ」
「じゃぁ　またあしたね　バイバイ」
「またあしたねー！」
「ぼくもかえろおっと」
だんだん影が減っていく。

空き地に、陽の落ちる頃の空き地に
一つの影が残っている。
「明日も遊んでくれるかな？」

空き地に、陽の落ちた空き地の隅に眠る猫が
今日も明日の夢を見る。
創作部屋〜猫のいる風景〜2003.4.17

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